部品メーカーが知っておくべき6つの考察:米IEEE GlobalSpecの調査結果から

顧客とよりよい関係を築き、そのニーズと課題に応えるために、部品メーカーはエンジニアのことをよく知らねばなりません。

エンジニアが必要としているソリューションを提供するためには、エンジニアに尋ねるのが一番です。

毎年、米IEEE GlobalSpecはエンジニアにアンケートを行い、業界や職場環境についてどう考えているかを調査しています。トピックには設計ペース、利用可能なリソース、新たなトレンド、競合などが含まれます。

今回の調査が以前と異なっている点は何でしょうか? IEEE GlobalSpecはエンジニアリングの2つの重要なセグメントである、エレクトロニクス業界におけるミレニアル世代と技術専門家に関する独自の分析を行いました。

以下に挙げるのが2018 Pulse of Engineering Surveyから得られた6つの考察です。顧客との関係を築く上でお役立てください。

1.エンジニアはより少ない労力でより多くのことをしなければならない

前年の調査に比べ、より多くのエンジニアがこうした業界のトレンドを指摘しています。設計はより複雑化し、設計サイクルは短縮し、市場投入までの時間も短縮しています。

平均するとエンジニアは同時に4つのプロジェクトを進めています。彼らは設計のペースが絶えず加速していると考えています。つまり、処理する時間が増えないままToDoリストだけが膨らんでいるのです。更に悪いことにエンジニアの4割が、期限を守らねばならないというプレッシャーによって、製品の品質が低下し手直しが不十分になるリスクがあると言っています。

エンジニアと関係を築くために、部品メーカーはこうした問題に対するソリューションを提供する必要があります。部品メーカーがやるべきことは、ビジネスのしやすさ(Ease of Doing Business=EoDB)を改善することです。そうすることでエンジニアは労力をかけずに必要な製品を購入することができるようになります。

2.エンジニアの最大の課題:時間とリソースの不足

エンジニアは総じてプレッシャーを感じています。エンジニアは少ない労力で多くのことをやらねばならないため、最大の課題が時間とリソースの不足になるのは当然の成り行きです。

このことは部品メーカーにとってどういう意味を持つのでしょうか? 人手やリソースの制約によって自社の生産性、革新性、製品品質が損なわれるリスクに晒されていることに、75%のエンジニアが同意しています。こうした企業がエンジニアの増員を考えたり従業員の仕事を更に増やしたりする前に、部品メーカーはチームにシナジーと効率性をもたらすソリューションを生み出す必要があります。

熟練者が会社を退職した場合の備えができていない

3.熟練者が会社を退職した場合の備えができていない

自社が熟練者を特定して組織内の他のメンバーとの間でその知識を教育・管理・共有する正式なプロセスを整えている、と答えたエンジニアは20%に留まりました。「いいえ」もしくは「わからない」と回答した残りの80%のエンジニアの所属企業には、重要なスキル・知識・ベンダーとの関係を失うリスクがあります。

一方で、60%のエンジニアは従業員の退職による知識の喪失は極めて重要な問題だと答えています。エンジニアの考えと雇用者側の施策との間には明らかなギャップがあります。

製造業界では、今後5~10年間で半数近くの従業員が退職する可能性があります。今こそ知識と学習の共有プロセスを作り上げる時です。

4.競合が激化、さらにグローバル化により年中無休の競合

デジタル時代は部品メーカーの形勢を一変させました。エンジニアは自社の競合規模が大きく拡大していることを理解しており、顧客が部品メーカーに期待することも変化しています。

半数以上のエンジニアは、自社が世界中の企業と競合していると答えています。部品メーカーはこれによって発生するニーズに24時間体制で対応する必要があるのです。

エンジニアが競合環境の変化をどのように見ているかという点において、テクノロジーは大きな役割を果たします。約半数のエンジニアは新しいテクノロジーがマーケットの変化を加速させると考えています。さらに54%が、より短期間で自社のテクノロジーをその変化に対応させる必要があると答えています。

プロジェクト完成のために最も価値あるツールは何か

5.プロジェクト完成のための最も価値あるツール:技術文書とソフトウェア開発ツール

エンジニアリングにおいては「多いほどよい」と信じられています。情報という観点でこれは間違いなく真です。

エンジニアは概ね、技術文書(69%)とソフトウェア・開発ツール(67%)がプロジェクト完成に取って重要と答えています。次点が製品仕様データ(32%)とデータシート(31%)です。

部品メーカーにとっては、エンジニアに提供できる情報は多ければ多いほどよく、またPDFからデザインツールまで、より多様なフォーマットで提供できればベターです。

6.エレクロニクスエンジニアはコンテンツアクセスのためにサイト登録を厭わないが、ミレニアル世代は異なる

情報のアクセスに関しては、エンジニアはコンテンツをオープンにするべきかログインを挟むべきか意見が分かれます。半数以上が、特定のドキュメントにアクセスするためのサイト登録に抵抗がありません。エレクトロニクスエンジニアは特にコンテンツアクセスのために自分の情報を登録しても構わないと思っていますが、ミレニアル世代はそうではありません。

ミレニアル世代はすべてのコンテンツが無料かつオープンであるべきだと考える傾向にあります。これはミレニアル世代の労働環境に由来しているのかもしれません。エレクトロニクス企業はコーディングリソースやデザインキットを多用していますが、ミレニアル世代は他の世代よりもデータシートを使っています。

部品メーカーは、情報を共有する方法について顧客に応じて異なるアプローチを取らなければなりません。 顧客サービスは競合の激化している分野であることを忘れないでください。そのため、部品メーカーは自社のビジネススタイルを特定の顧客向けに最適化する必要があります。

まとめ

エンジニアは自分たちの業界に対する認識を共有しました。今度は部品メーカーがこの知識をエンジニアに提供するソリューションに活用する番です。

こうした考察は、エンジニアが絶えずプレッシャーを感じている忙しい仕事であることを示しています。このプレッシャーに潰される前に、部品メーカーはエンジニアが必要としているリソースとツールを提供し、彼らのToDoリストをより短時間で終わらせましょう。

技術と情報が中心にあるとしても、人と人の繋がりを忘れてはいけません。より多くのアクセスと情報を提供することでデジタルカスタマーエクスペリエンスを改善することこそエンジニアが求めていることであり、それによってエンジニアはロイヤルティの高い顧客になるのです。

舞台はデジタル化したかもしれませんが、顧客はやはり人間なのです。



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