[インタビュー] 競争優位性を確保するデジタル化戦略:KRAUS Austria社、コンベヤローラーの製品コンフィグレーターをCADENASの技術によりリリース

「時流を掴む」~成功するデジタル化戦略と部品メーカーの販売戦略についてのインタビュー

部品メーカーにとって、デジタル化への対応がかつてないほど重要になってきています。とりわけ現在の状況においては、デジタル販売戦略を活用している企業は既に優位に立っており、将来的な競争力の確保が更に容易になることが窺えます。搬送技術と物流分野の世界的な有名企業に利用されるコンベヤローラーを生産するKRAUS Austria社もまた、このことを理解しています。KRAUS Austria社はデジタル化の必要性を認識しており、今の世界規模の異例な状況においてデジタル化戦略を成功させるために投資し、将来的には欧州市場での地位を更に高めることを目指しています。

この戦略の中核となるのは、インテリジェントなエンジニアリングデータを備えたデジタル製品カタログ、いわゆるデジタルツインの実装です。これは、顧客に優れたオンラインサービスを提供しエンジニアの日常業務をサポートすることで、市場投入までの時間を短縮することを目的としています。顧客・見込み客は、豊富なバリエーションを備えた3シリーズのコンベヤローラーを自分で組み合わせ、3D CADモデルや2D図面を希望するCADフォーマットで無料ダウンロードして、設計に使用することができます。対応製品は今後も拡大する予定です。KRAUS Austria社はこの効果が投資収益率(ROI)にすぐ現れることを確信しています。デジタルカスタマーサービスの向上は、KRAUS Austria社製品の世界的な検索性、顧客ロイヤルティ、販売数にプラスの効果をもたらすでしょう。

同社の署名権限者であるAlexander Wagner氏へのインタビューで、KRAUS Austriaがデジタル化戦略に向かったきっかけや、Deutsche Post社、Siemens社、Amazon社、Zalando社や多くの国際空港といった顧客・部品購入者向けサポートの成功について伺います。

- デジタル化の話題は今や誰もが口にしています。デジタル化はどのような変化をもたらし、部品メーカーはどのような戦略を取ることができるのでしょうか?

デジタル化の進展に伴って、サプライヤも顧客も今後は多様なサプライチェーンをより密接にネットワーク化していくことが極めて重要になってきます。部品メーカーにとっては、より多くのデジタル製品情報を最大限の利便性を顧客に提供しなければならないことを意味します。そうすることで、設計者はデジタルツインを用いた製品開発を簡単かつ迅速に行うことが可能になります。特にマテリアルハンドリングの分野では、部品メーカーは3D CADモデルと2D図面をわかりやすい方法で提供して初めて、今後の市場での地位を確立することができるでしょう。なぜなら、極めて複雑なコンベヤシステムは、常にそれぞれの用途に合わせて特別に設計しなければならないからです。最終的には、コンベヤシステムを戦略的に計画し、既存のエンジニアリングデータと部品のシンプルな選定から多大なメリットを享受するのは設計者ということになるでしょう。

- 現在、デジタル化は中規模企業にとってどこまで戦略的に重要な役割を果たすものなのでしょうか?

特に現在のような例外的な状況と社会的な制約がある中で、デジタル化やCADENASの製品コンフィグレーターのようなソリューションへの投資が実を結んでいます。私たちKRAUS Austriaは、デジタル化の話題に乗り遅れない中規模企業としての例を示したいと思います。むしろ、(デジタル化の)結果として得られるチャンスを利用して常に一歩先を行き、積極的に未来を切り拓いていきたいと考えています。最新の技術、意欲の高い従業員、充実した在庫により、このような危機的な状況下にあっても製品を十分に供給することができ、顧客に寄り添って注文に取り組んでいけることを幸いに思います。

- 部品メーカーはどうすればデジタル化やインテリジェントな製品データといった課題に効率的に対応できるのでしょうか?

コンベヤローラー、伝動ローラー、コンベヤ部品、リフティングテーブル、工場設備などの専門メーカーとして、KRAUS Austriaは2年以上前からデジタル化というテーマに戦略的にフォーカスしてきました。2019年には会社の年間売上の40%近くを建物、機械、従業員、そして何よりデジタル化に再投資しました。KRAUS Austriaに入社する前は私自身IT業界で働いており、デジタル化がもたらす付加価値について見通しを持っていました。しかし、一つだけ確かなのは、より質の高いコンテンツや幅広い製品情報を顧客・見込み客が可能な限り簡単に利用できるようにすることが重要であるということです。その一環として、私たちは既にいくつかのオンラインショップをウェブサイト上に置いています。中でも目玉になるのがコンベヤローラーの新しいコンフィグレーターです。

- KRAUS Austria社の製品コンフィギュレーターは、インテリジェントな製品データを提供する上でどのような役割を果たしているのでしょうか?

KRAUS Austriaではかなり前から、ウェブサイトに統合されたプラットフォームを介して当社の連続生産品であるコンベヤローラーをマルチCAD対応の3Dモデルと2D図面として、簡単かつ迅速に顧客に提供したいと考えていました。「Bau deine eigene Tragrolle(自分だけのコンベヤローラーを作る)」をモットーとして、顧客・見込み客が自身でコンベヤローラーをバーチャルに組み立てたり選定したりでき、使用している個々のCADフォーマットのエンジニアリングデータや2D図面をダウンロードできるようにしたいと考えています。

また、実装に当たっては適切なソリューションパートナーを見つけることも重要でした。KRAUS Austria社は製品のバリエーションが非常に豊富で、年間100万個のコンベヤローラーを1,500種類もの異なる設計で生産しています。例えばチューブの直径、車軸、ローリングフロア、駆動装置のタイプなどが様々に組み合わさります。今日では、顧客がそれぞれのニーズに合わせて製品を自分で組み合わせ、製品データを迅速かつ簡単に設計に組み込み、市場投入までの時間を大幅に短縮することがこれまで以上に重要になっていることを私たちは理解しています。製品情報のデジタル化を専門とするCADENAS社の協力により実装した標準コンベヤローラーの製品コンフィグレーターにより、バイヤーだけでなくエンジニアや設計者とも直接コンタクトを取ることができるようになりました。私たちの視点から見ると、最終的に部品を選択するのは彼らです。従って、当社の製品コンフィグレーターは、彼らのニーズを的確に満たさなくてはいけません。結局のところ、CAD図面に基づいて部品表が作成されると、それが購買部門からの注文の事実上のトリガーになるのです。

- 国際販売戦略を拡大する上でデジタルツールはどのように効果的にサポートしてくれますか?

競争力を維持し国際市場での地位を確立するためには、デジタル製品データや情報を多言語で提供することが重要になります。例えば、KRAUS Austriaでは、コンベヤローラーが輸出第一位のヒット商品であり、ヨーロッパの多くの国に輸出しています。インタラクティブな製品コンフィグレーターのようなデジタルツールを使用することで、ヨーロッパ中の顧客・見込み客に、英語とドイツ語に加えて近いうちに7言語でリーチできるようになります。それぞれの国のローカルマーケットに販売担当者を直に置くことなくそういったことが可能になります。将来的には、例えばフランス人の設計者がオンラインでKRAUS Austriaの製品を検索し、製品仕様に関する詳細情報を自国語で入手し、その情報に基づいてアプリケーションに必要なコンベヤローラーを組み立て、CADモデルとして無料でダウンロードするといったことが可能になります。多くの設計者にとっては自国語で部品を選定する方がはるかに簡単です。当社にとっては、新しい多言語サービスはヨーロッパ全体でのセールス・クオリファイド・リードの創出がさらに簡単になります。

デジタルカスタマーサービスが向上しても、当社従業員による直接のアドバイスが今後も大きな役割を果たしていくことは変わりません。私たちはコンサルティングエキスパートとして控えていたいと考えています。直接のコンタクトでは、例えば顧客が計画する当社コンベヤローラーの目的や位置について、必要な情報をすべて知ることができます。どの物流施設でどんな荷物(例:ユーロパレット、メッシュボックス、パッケージなど)を搬送するかによって搬送ローラーの種類が変わってくるからです。こうすることで、顧客は適切な製品を確実に選定することができます。このように、CADENASのソリューションを用いてデジタルコンテンツを先進的な方法で提供し、製品を国際的に検索できるようにすることにより、(オンラインとオフラインという)2つの世界を結びつけています。同時に、私たちは地に足のついた家族経営の企業としての実績豊富な専門知識をもって、顧客をサポートしています。

顧客との直接的なコンタクトを更に強化するために、当社は大スクリーンとHD解像度のカメラを備えた独自のビデオ会議室を設置しました。これにより、新しい製品コンフィグレーターを顧客・見込み客にビデオ会議でプレゼンすると同時に対面でのコンサルティングを確実に行うことができます。

- KRAUS Austriaのデジタルサービスの利用が増えることでどのような機会が生まれ、顧客とKRAUS Austriaの従業員にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

コンベアローラーのオンラインショップや製品コンフィグレーターといったデジタルツールを使用することで、顧客やKRAUS Austria従業員の作業負荷が大幅に軽減され、事前調査やCADモデルの待ち時間を最小限に抑えることができます。

以前は、セールスの視点から見るとこういったことはもっと複雑でした。コンベヤローラーの新サービスによって、当社はメールや電話で個別に顧客を獲得する必要がなくなりました。同時に、個別のお問い合わせに対応するために部品設計を手動で行う必要もなくなりました。これにより顧客は製品をより早く市場に投入できるようになりました。どのような要件であっても顧客はコンベヤローラーを簡単かつ迅速に組み立て、150以上のCADフォーマットでダウンロードし、製品設計の貴重な時間を節約できるようになったのです。

コンベヤローラーのような当社の標準製品の分野での包括的なデジタルサービスの極めて重要な利点は、当社とその顧客が創造的な製品開発のための時間とキャパシティを増やせることです。将来的には、当社の設計者とセールススタッフは特別なソリューションの分野に集中的に取り組み、より迅速に市場に投入できるようになります。現在、当社では毎月約500種類の異なるコンベヤローラーを1ロットからの様々なロットサイズで生産しています。こうしたコンベヤローラーは標準対応していないため、顧客のニーズに合わせて個々にカスタマイズしています。その中には、例えば多角形のコンベヤローラーやブラシ付きのコンベヤローラーといったものがあります。こうしたカスタマイズにより、特別なソリューションの製品分野でカスタマーサービスを更に向上させることが可能になります。

(以上、Alexander Wagner氏/KRAUS Austria社 Business Development Manager)

KRAUS Austria社製コンベヤローラーの新しい製品コンフィグレーターはCADENASのeCATALOGsolutionsをベースにしています。同社の専用ポータルでご覧いただけます。
https://KRAUS.partcommunity.com



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